ジオリジン

…おかしい。まだ売り切れてない…。一部どころか、こんだけ浮かれてるのって、もしかしてオレだけか。確かに[エイリアン好き]だけならまだしも、オレの場合それに[限定品好き][3.75インチ好き][ケナー好き][試作品好き]という4翻が上乗せされて満貫に達してるからな…。でもさすがに2個目を買うのには抵抗あるなぁ…ぶつぶつ…。

などとボヤいてみたりもしますが、よくよく考えてみたら、オレの場合US-TOYに目覚めたきっかけがそのへんだったりもするので、今回はその原点をご紹介。それがこのケナーの「ロボボイス:ロボコップ」通称トーキングロボコップであります。


オレが初めてUS-TOYに触れたのは1989年。当時とてもお世話になっていたスーパーサラリーマンのAさん(仮名)に、渋谷にあったZAAP!に連れて行ってもらったのだった。その時購入したのは忘れもしないケナーの4インチロボコップ(巻紙火薬のアレ)。そのAさんのご自慢の一品が、この販売されなかったトーキングロボコップ(の試作品の1体)なのだ。詳しい事情はさておき、ほぼ発売寸前の段階まで完成していたこの商品を、ケナーは広告まで打った時点でキャンセルしてしまったのである。

内蔵されるはずだった音声ユニットがトーキングG.I.ジョーなどと同じ日本製で、Aさんはその工場の関係者から譲ってもらったとのことだった。そのいきさつは本当は小説の1章ぐらいのボリュームの面白いエピソードが満載なのだが、残念ながらこんなところには書けない。とにかくそれらの逸話も含めたトーキングロボコップの魅力に、オレはまさに取り憑かれた。そしていつしかそれが「手に入れたい究極のオモチャ」になっていたのだ。

…とまぁ色々あって数年後に運良く巡り会えたのが画像の個体。トーキングロボコップは実は50体近く(20体という説もあるがマユツバ)が世に出回っていて、地道に探せばけっこう見つかるのだった。ただしAさんが所有していたものは世界に2個だか3個しかないトーキングギミック内蔵のもので、オレの手元にある抜け殻のものとはワケが違う。だからやっぱり、オレの中でトーキングロボコップは別格なんですよ、今でも。

ケナーはロボコップ2の前に再度これを商品化しようと企んで、結局それも頓挫している。その時に作られた試作品は青っぽい成型色で、電子音声回路を内蔵したものだった。画像にある箱は本来そっちと一緒に手に入れたものなのだが、肝心の本体がどこか行方不明になってるという、まぁいつものオチ。

[追記]
見つかりました→こちら