そういえば、今までのインチキの中でも最大級であった、トイフェスでの『クラウドトイズ/ボトルキャップ』を未だにここに載せてなかったことをふと思い出し、慌ててフォローしてみたり。
 まぁ、トイフェス前後にさんざんアオったりしたので今さら新味はないんだが、当日会場に来た人でないと見れなかった「ボトルキャップの台座」こと、いんちき『PEPSO』ボトルも併せて紹介。

 アップ後の追記として、2000年秋からオンエアの『鉄甲機ミカヅキ』劇中に、さりげなくこのボトルキャップが小道具として使用されてます。目を皿のようにして見れば分かるかも(笑)。ちなみに同じ室内にはクラウドトイズのゼイラム・アクションフィギュアもあったりする。

もう見たくもない500mlペットボトルに貼られたいんちきラベルと、出荷を待つボトルキャップ量産品。
『ゼイラム』はイリアとゼイラムの2種類、ちゃんとマカラガを使った『タオ月』版もあるのだ。
 元々これをやりたいと言い出したのは、何故か本家のSWの方のキャンペーンにもどっぷりハマってたクラウドの阿部おさむ君で、トイフェスの1ヶ月ぐらい前の話だったんじゃなかろうか。
 とりあえずその話に乗ったわけだが、いかんせん原型が無いと話にならん。だが、そこは予算のかけられない「オマケ」のこと。まさかその原型をプロに頼んで作ってもらうわけにもいかず、結局『ミカヅキ』のデザインに参加してるイラストレーターの松川さんも巻き込んで、自分たちで原型を作ることになった。松川さんはワンフェスにディーラー出店もしてる、いわば高次元のアマチュア造形師だが、阿部きゅんやオレは初心者だ。無謀だったと言えばそれまでだが、そんなものが障害にならないのが若さ(バカさ?)なのだよ。

 原型は当初一人2?3個という話だったんだが、本業が忙しい松川さんは2個(酔狂とれんげ)でリタイア。いつまでたっても本腰を上げない阿部きゅんは、〆切真際になって、本物のボトルキャップに手を加えるという荒技を使ってマントイリアと笠ゼイラムを仕上げた。まったく計画性の無いヤツ。で、残りの原型はすべてオレ担当。出来はともかくとして、サイズ調整や出来の悪さでボツにしたのも含めると、一番数多く原型は作ったことになる。この段階で一番エラいのはオレだ。ふふん。出来はともかくとしてな。

 ただし、この後は量産という苛酷な作業が待っていた。この量産に関する型取りやキャスト複製なんかは、実はほとんどが阿部きゅんが一人でこなしている。クラウドのアルバイトの亀山さんが夏休みだったので、買い出しも自分で行っていた。ご苦労。このへんから、ほとんどクラウドで徹夜状態の作業が続く。キャストやシンナーの臭いが消えない。
 複製が完了したのがイベントの前々日あたりで、そこからは分担して塗装作業。中国人の偉大さがしみじみ分かる。リタイヤしてた松川さんも、一番ハードルが高いと思われていた酔狂のハカマの市松模様を塗ってくれた。並行して阿部きゅんはいわゆる「キャップ」部分の複製作業に入る。本物のキャップから人形を外してくっつければいいじゃん、とか思うかもしれないが、確かにそれぐらいのダブりはあったにしても、すべてを表面処理したりすんのはキビしいのだ。

 前日になって、会場で使うポップやボトルのラベルを作る。このへんはいつもこの『いんちき』で慣れてるだけに楽勝モノ。『PEPSO』っていう分かりやすいニセモノ具合で、とりあえず笑いを取りやすくしてみた。例によってアルプスMDでプリントアウトした後、ラベルはカラーコピー機でOHPシートに転換し、実際のボトルに貼り付けている。

 そんなこんなでイベント会場でも多くの方からの爆笑、失笑、嘲笑をいただき、ほんとに久々に「やった甲斐」のあるいんちき作業であったよ。「これはいつごろコンビニに並びますか?」とか「ペプシも色々やるなぁ」とかいう声を聞いた日には、嘘つきに生まれた幸せも噛みしめたのであった。うーん、ナチュラル・ボーン・ライヤーだねぇ。

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