ミニチュア『スポーン』

『ミニチュアリズム』は「既存の玩具にパッケージを付加することでミニチュアに見立てる」ことがテーマだったため、玩具自体を作り起こすようなネタは涙を飲んで我慢したんだが、マイ玩具史的にもどうしても無視できずにいた『スポーン』だけは「どうしても作ってみたい、いやむしろ作らざるをえない」モノとして、ずっと胸に引っかかっていたのだった。
もちろん作るのなら、誰が何と言おうとファーストなのである。「TOY」という概念や制約を軽やかに払拭し、アクションフィギュアを芸術の域にまで至らせたメーカーの意志が、後の成功を見るまでもなくひたすら正しく賞賛に値するところなのは承知の上で、それでもなお「その意志の片鱗が「オモチャ」のたたずまいの中に同居している」このファーストが最も愛おしいと感じているスポーン愛好者はオレだけじゃなかろう。いやきっと。
そんなわけで作ってみたのがコレ。もちろんゼロから人形を作り起こすのは経験不足者にとってあまりにもハードルが高いので、これぞまさに「アクションフィギュアのミニチュア」と言える、98年頃にトイビズがひっそりリリースしてたマーベルヒーローのマイクロプレイセットに付属していた3cm程のスパイダーマンをベースに使用。ちなみにこれ、ザらスで投げ売りしてた時に大量に買い込んだはずなのに、どこにしまったか行方不明だったので新たにオークションで買い直した。とほほ。
もちろん『ハンバーガーヘッド』も欲しくなるのが人情なので、エポパテでマント部分を盛り付けたものを黒キャストで複製し、本体のモールドにはまったく手を加えずに塗装だけで処理してある。パッケージはいつもの塩ビ板ヒートプレスとアルプスMDプリント。
スケール的にはほぼ1/5であるものの、無理して状況写真も撮ってみたよ。モデルは最近ひっぱりだこ(笑)の桃子さんです。

なんだか世相的にもミニチュア玩具は追い風ムードっぽいので、「エポック社がガチャでこういうの出しちゃうんじゃないか」などと妄想も脹らませたりしつつ、『ミニチュアリズム2』はひっそりと幕を開けたのでありました。あくまでもひっそり。

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