ARCHIVED UPDATED : 2012.06.05

変わらないものばかり… the FINAL

前回の更新から3ヶ月も経っちゃってますが、久しぶりに病気らしい病気したり、色々なことがありました。体調の方はすっかり回復して、今はヘコたれてしまってた間に溜まった仕事を片付けることに全力を注いでおります。

というわけで今回は恒例の非変形トランスフォーマー・ミニカーシリーズの、おそらく完結編。映画3作目が公開されて1年後という非常にアンタイムリーなネタではありますが、これやっちゃわないと逆にいつまでも片付けられない気もしますんで、サクっと済ませてしまいましょう。
ちなみに映画3作目の方は劇場ではおろか映像ソフトにおいてもまだ見ていません。世の中便利になったもので、うちにもビデオオンデマンドなる機能が導入されたのですが、いつでも見れるという安心感があるといつまでも見ないものなんですなぁ。そもそも最近はニュース以外あんまりテレビ見なくなってるんですが。うわ、おじんくさ。
と、ここからが本題。ちょうど1年前、ハズブロのダイキャストミニチュアのブランドである「SPEED STARS」で『トランスフォーマー』の新アソート(全12種)がリリースされました。SPEED STARSとしては映画2作目以降に販売されたwave1〜3に続く実質第4弾ですが、3作目の公開に合わせて仕切り直し的にwave1からの再スタート。これは後続があるかも…とほのかな期待を寄せてはみたものの、それまでの尻すぼみな展開を覆すにはいたらず、現時点でこれが最終商品となっています。寂しい限りですな。
劇中に登場したものとのギャップが激しすぎる時点でキャラクター商品としては失格ですし、コストダウンの影響からミニカーとしての存在感も極めて薄く、なんだか良く分からない立ち位置にあったので無理もないかという気もしますが。

案の定フェラーリでは製品化できなかった「ミラージュ」を含め、スキャン中を意識したクリア成型のものがあるのが目を引くところ。内部メカも作り込まれていてソソるんですけども、いかんせん彩色が単調で安っぽさばかりが目についてしまうのが残念。こういうクリア素材の使い方は最近のホットウィールがダントツに巧いので、余計にそう感じてしまいます。ディセプティコン側の「クランプルゾーン」2種(同型の色違い)の、透けさせたいのか何なのか釈然としない成型色のチョイスにもちょっと疑問。

ハズブロからの要請でクルマ形態に武装のみが出現した[半変形]状態が登場するのが3作目の売りだったようで、今回のラインナップにもいくつか加わっていました。ただし3種あるはずのNASCAR軍団中、アソートされていたのはジミー・ジョンソンの48番「トップスピン」のみ。ボンネットにデカデカとTARGETマークが入っていたファン・パブロ・モントーヤの42番「レッドフット」は当然のようにターゲット限定で発売されましたがまったく売れず、一部店舗では昨年末に無料配布したそうです。さもありなん。
ちなみにトップスピンとしてリリースされたものは、元々レッドフットのデザインのキャストになんちゃって塗装したものなんですが、こんだけ元車から変わっていれば割とどうでもいい話。
残るデイル・アーンハートJr.の88番「ロードバスター」が発売されなかったのは不思議な気もしますけども、後続のラインナップのために控えていたとか邪推もしてみたり。せっかくなので3つ揃えるためにサイバーバース版を並べてみましたが違和感アリアリなので、元車のACTION DIECAST社製ミニカーで代用してみます。うーむ、こっちも違和感ありますなぁ。

オレのイチオシであるサイドスワイプさんですが、今回オープントップにモデルチェンジしてようやく劇中デザインでミニカー化か?と期待していたものの、結局通常ラインナップには含まれませんでした。その代わり先述した「半変形」の武装モードに変形できる『STEALTH FORCE / mini changer』という派生シリーズで、塩ビ人形との2パックで色違い2種が発売されています。まぁ変形といってもドアが180°開いて中の武装が見えるってだけなんですけども、そもそもこのクルマはこういうドアの開き方しないし(笑)。やけに寸図まりなデフォルメがされていたり、何よりスケールがマテルの1/55に近いちょっと大きめサイズなので他のと並べられないのが大ネック。このmini changerは第2弾の発売が予定されていながら、結局キャンセルになっています。
しょうがないのでこれまたサイバーバース版を並べるしかないんですが、こちらは質感はともかく平べったさが強調されててデザイン的には悪くない感じ。
さっきからチョイチョイ「変わるもの」が出て来てますが、SPEED STARSの商品展開がこの1弾で終了しちゃった飢餓感から、結構このサイバーバース版を買っちゃってるんですよ。他のメーカーからせめて実車のミニカーでも出てればいいんですが、基本存在しないか、あってもスケールや年式まで揃ったものを見つけるのはなかなか難しいですしね。
ちゃっかり混ぜたプライムの「ビーコン」なんかは、オリジナルデザインのビークルモードがあまりにかっこ良すぎて、ついつい大きいサイズにまで手を出してしまった極めて稀な例。このEZコレクション版は前輪がありえない位置にあったりしてプロポーション的にはイマイチですけども。
それでこちらは実車ミニカーが幸運にも存在したパターン。大抵ここではホットウィールの出番となるんですが、今回のメルセデス・ベンツ/SLS AMGはトミカと京商という国内メーカー同士が奇しくも競作してました。トミカも結構がんばってるし、ガルウィングドアが開くというオモチャ的なアドバンテージはあるものの、こうして並べてみると風格すら漂う京商製のたたずまいは圧倒的。玩具とホビーという両方に振り切れたものの対比という意味でも面白いです。
ところでサウンドウェーブっていうんですか、どういう方なのか全く存じ上げませんが。
さてもう最後なので思い残すことがないように小ネタも全部吐き出してしまいましょう。

上のバンブルビーとロックダウンはACTIVISIONのニンテンドーDS用ゲームの限定版パッケージに付属していたもの。ゲーム自体が[CYBERTRON]と[DECEPTICON]の2パッケージあって、各1台が封入されていました。どちらも塗装が通常品と異なっていて、タンポ印刷による細かいマーキングが入っているのが特徴。重塗装版(笑)とかだったら良かったんですけど、正直ヘンな模様が入ってるだけで、ありがたみは微妙。ちなみにこのパッケージの存在を全然知らなくて、これ買ったのも今年に入ってからなんですが、まだアマゾンで新品が買えました。しかも70%オフとかで。

蛇足ですが日本のどこかに居るであろう非変形TFミニカー好きの方のためにバリエーション情報を二つ。左のロックダウンは昨年初頭に欧州数カ国の玩具見本市で関係者に配布された非売品というふれこみのもの。売り主がそう言ってただけで未確認ですけども。欧州では昨年まで『SPEED STARS』が正式に展開されていなかったためか『RPMs』のパッケージになってます。オリジナルであるアニメイテッド版を意識したカラーリングになってる気もしますが、どうなんでしょう。
右のスタースクリームは映画公開に合わせて英国の新聞社が新規契約者に配布したキャンペーン品で、5台のSPEED STARSミニカーが専用ボックスに詰められた中の1台。そもそもこのカラーリングは今回の新規wave1のラインナップとして発表されていながら、結局アソートされていなかったもの。更に元を辿ればRPMsの頃の未発売カラースキームがベースになっていて、そのせいか塗装が割とRPMsクオリティになってます。ちゅーか、単にどこかで見本が余ってたのかもしれんですな、これ。
蛇足ついでにもう1つ。一昨年(日本を除く)アジアでのみこっそりと販売されたRPMsの最終弾wave8が、なぜか映画公開の直前というタイミングになって英国でも発売されたんですが、その際にアジア版にはアソートされていなかった「ハイウェイパトロール・バリケード」がwave8準拠のパッケージで加わっていました。ただし英国版は台紙下の文字(SEE BOTTOM FOR ROBOT)が矢印表記になっていたりと、若干違いがあるようです。って、どうでもいいですか、そんなこと。

というわけで、少ない情報を必死でかき集めて非変形TFミニカーを追い続けた4年間でしたが、出来の悪いところ、存在意義がありそうで無さそうなところも含めて、これはこれで愛せる玩具でしたよ。またひょっこり新作が出てくれることを期待しつつ…。

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変わらなくてもいいじゃないTFだけど
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