vol.8 涙は禁止篇


闇生物フォンダー

頭に思い描いたイメージが、仲々、紙の上にまとまらないことがある。時間に余裕が ある時はなおさらで、迷いに迷った挙げ句にボツにしたりすることも多い。
ただ、それは幸せなボツであって、本当に不幸なのは、時間がなくて迷うこともできずに 仕上げられたやつだ。これなんか、モロにそうだった。
というか、前項のグルリスをやってる時に、キカイダーの図鑑を見ていて、 アオデンキウナギの横にキメンガニレッドが載ってたんで、それを隠しモチーフにしよう としたのが運の尽きだったわけだ。シルエットを生かしてディテールを変えるのは、 デザインじゃなくてアレンジだから作業は早い。
で、困ったことに「表の」モチーフが見あたらなかったわけだ。
悩んでる間にペン入れも済んでしまって、もうどうしようもない。
というわけで、なんとなく見た目が噴水に見えたので、部分的に修正を入れ、水色に塗って納品。
あ、ブーツはオレのデザインじゃないぞ。

闇生物ハーガン

こいつとこの次のグロッカーが、「放送は3クール一杯」との知らせを受けてからのデザインになる。あと15体ぐらいかぁ、大変だなぁと思っていた所に、いきなり残り2体ですって言われてもやっぱり困る。困るんだが、やらなきゃしょうがない。
ホントはこっちが最終回をイメージしたやつだった。
「モノ」をモチーフにするということで、最後にバテないように取っておいたモチーフがけっこーあって、特にラストあたりのハードな展開用には、ズバリ「武器」がモチーフとなってるやつを持ってこようと思っていたわけ。
で、モチーフは銃(マシンガン)になった。そのままだとロボットとかマシン獣とか言われそうなので、弾痕風のアレンジを全身に施してみた。
それと、最後には最強の怪人を、というのもあったんで、個人的に最強の怪人と思ってる カミキリキッドを隠しモチーフにチョイス。「?」となるかもしれないが、構造的には全く同じにしてある。顔なんかマンマだ。
え?カミキリキッドが最強かってか?いや、テレビマガジンで読んだ特集記事でダントツに強かったんですよ、当時の話。

闇生物グロッカー

残しておいたモチーフの中のもう1個は、時計だ。けっこー身近だから、すぐ思い付きそう だったんで取っておいた。他にも車シリーズとか宝飾シリーズとか考えてたんだが、 もう遅い。
隠しモチーフも色々残しておいたのがあったんだが、これはあくまで挑戦という意味合いも 兼ねて、我が師雨宮カントクのドラスをやろうとしてみたわけだ。
ところが、描き進めて行くうちに、時計の針部分がけっこーポイントになることに気づき、 左右非対称になることもあって、バショウガンに変更。こいつもカッコいいんだよなぁ。
あんまり葉っぱに相当する部分を付けられなかったんで、似なかったか?最後なのに。
で、ハーガンもそうだが、ここぞとばかりにディテールを描き込んで、おしまい。


vol.8 涙は禁止篇・総括
食いたらん。まだ、やるぞ。すっげー中途半端だし。やるってば!やらして!


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