vol.3 生活密着篇


闇生物バシーザ

怪人デザインの進め方には2通りの方法があって、脚本があってそれに準じてデザインしていくのと、デザインが先にあって、そこから脚本を起こすものだ。まぁ、どっちが先かというだけか。
で、これは後者の、いわゆる「ストック」のデザイン。ストック怪人は展開上の制約がないために、シルエットが自由で、モチーフがシンプルに現れる傾向があるわけだが、こいつなんか モロにそんな感じだ。
モチーフがハサミで、隠しモチーフはピッケルシャーク。うーん、わかりやすい。
ちなみに、腕が大きすぎてアクションしずらいので、片手だけ小さくなった。あんまし変わらない気もするが、どうか?

闇生物バクリナー

これはシャンゼリオンの企画段階で「今度の怪人はこういうラインにしましょう」という感じで描いた初期スケッチをアレンジしたもので、いわば闇生物の元祖ともいえるもの。
当初から掃除機をモチーフにしていたので、脚本で掃除機モチーフの怪人が必要となった時点で引っ張り出してきて仕上げた。企画段階の頃だから、隠しモチーフという概念がなかったため、こいつには具体的なパクリネタはないのだが、色を塗るときに鬼火セイウチをちょっと意識した。
横から描いたデザインなので、あまり気にしてなかったが、オンエアではけっこー正面からのショットがあって、それがすっげーマヌケだった。やっぱこーゆー唇はマズイですか。それとも目ですか。

闇生物シュランザ

ガウザーの登場編ということで、情けないカンジのやつというオファーがあったと思う。丁度これを作業する前の日に風呂掃除をしてて、髪の毛の付いたタワシがすごく情けなかった(?)ので、タワシをモチーフにした。肩の辺りから出てる触手は、すなわち髪の毛なのである。
モグラングを隠しモチーフにしてたのだが、デザイン画でいうと黄色い部分を後から付け足していったので、ちょっと分かりづらくなってしまった。茶色いところは、ゴキブリの卵のイメージ。これも風呂掃除のときに、窓の外に発見したもの。なんか、デザインって、すごく生活に密着してるものだなぁと思う。デザイン画には、「ワジャー」という名前が入っている。

闇生物インシュラー

これは脚本が先にあって、保険の勧誘員で「インシュラー」はねぇよなぁと愚痴りつつ、語呂から印鑑をモチーフにすることにした。そういえばこの頃、自分でも生命保険に入ったりして、なんかここに印鑑が入ってませんとか言われた面倒があったせいかもしれない。
隠しモチーフはドクダリアンにしておいたのだが、印鑑の模様(?)を描いてるうちにおかしくなってしまった。まぁ、いいか?よくないか。
この頃から、ニフティのシャンゼ会議室に毎回書いてる大谷という人の発言が気になりだして、あまりにモチーフのハズレが多いものだから、この人のためにも隠しモチーフをわかりやすくしなければと思い始める。目標を見失い出した初端である。


vol.3 生活密着篇・総括
デザイナーだって生活してるんだから、その時々で、まぁ、色々あるんすよ(愚痴)。


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