vol.4 疑心暗鬼篇


闇生物シラガー

これはインシュラーと同じ頃に作業してて、やっぱりこれも「老人ホームでシラガーかよ」と愚痴ったと思う。まぁ白髪ということでモチーフはすんなりヘアブラシに決めた。
ただ、どうもそれに似合う隠しモチーフが見つからない。トゲがいっぱい付いてるだけなら、ヤマアラシロイドでもイソギンチャク獣人でもいいんだが、どうもシルエットが違う。
さんざん迷った末、どーでもよくなって、隠しモチーフなしで作業を始めた。ところが、作業していくうちに、なんとなくアリガバリに見えてきてしまったので、こりゃあいいやと資料を引っ張り出し、似せてしまった。思わず色まで。うーん、そっくり。左手がデカイとことかモロだものなぁ。それでも大谷くんは外したんだけどさ。

闇生物ドゴッチ

ここからの闇生物はすべてストック方式、つまり脚本が出来る前にデザインを仕上げる方法で作業している。CGの仕事やゲームの仕事をしてると、突然脚本が送られてきて「何日までに仕上げて下さい」とか言われるよりは、空いた時間に集中して何体も起こす方が効率がいいからだ。
これはパワータイプの怪人にしようと思い、モチーフはハンマー、隠しモチーフは我が生まれ故郷の怪人ことゴースターにして、名前もカールゴッチからいただいた。
で、箸袋コレクターだものなぁ。うーん、まぁいいけどね。面白いから。でも、適材適所っていう考えもありじゃないか?あんましないか?・・・うーん、でも・・・
箸袋を持つために、造形では手を「箸」状に変えた。

闇生物ガメレオ

ストック怪人をデザインする時は、基本的にモチーフよりも隠しモチーフ、いわゆるパクリネタを考えた方が楽だ。当たり前だ。
シャンゼのデザインをする上で、講談社の(やっぱココは講談社だよね)仮面ライダー怪人大全集とか、スーパーヒーロー大全集は欠かせないアイテムなわけ。で、ここんとこライダー怪人が続いてるので、たまにはキカイダーからクロカメレオンをチョイスした。
描いてると「あー、カメレオンだからカメラだなぁ」とモチーフもすんなり決定し、なんとなく仕上がってしまう。けっこーいいかげんなモノだ。
色だけでも変えれば、オリジナリティのカケラでも残るんだろうけれど、全否定。まんま塗る。
長丁場だから、こーゆーのもあるんすよ。それでも大谷くんは外すんだけどさ。

闇貴族デスター

デザインが進まない時はどーするかというと、けっこーイタズラ描きをすることが多い。5センチ平方に1体ずつぐらいの感じで、ひたすらシルエットを筆ペンで描いたりもする。
これはそんな中から生まれたもの。んで、なんとなくトゲトゲになった頭を見てるうちに、イソギンチャックに見えてきたので隠しモチーフも決定。
色もまんま塗ってOKだったのだが、ハタと本来のモチーフを喪失してることに気づき、悩む。結局、本のページを開いてるように見える所で、辞書とこじつけて、知性的にするために顔を変更したりした。デザイン画での名前はジオナリー。
でも、ガウザーとかザンダーみたいにボリュームのあるやつの中に入ると、いかんせん腰から下が貧弱ぅ。闇生物は色んな都合で、下半身はタイツと決まってるのです、はい。


vol.4 疑心暗鬼篇・総括
マンネリ化が見え始めるのがこの辺り。おもちゃにばかりかまけてる場合じゃないぞ。


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