vol.6 紅の理由篇


闇生物ブローダー

これは、シルエット優先で大体のラフを進めていたんで、デザイン的にはラクに作業できた。
ただ、シャンゼの場合、それだけでは済まされない。モチーフが必要だし、このころは大谷くんの発言を見るのもすごく楽しみにしてたんで、隠しモチーフも外せない。
そーゆーときは必死こいてケイブンシャの怪獣怪人大百科とかで検索したりして、何の作業をしてるのか分からなくなる。
結局オオカミーダの三日月をボートに見立てることでまとまり、作業を開始。ただ、ボート部分の内側にセミの頭を並べてしまったことで、隠しモチーフをイツツバンバラに急きょ変更。
そしたら、大谷くんのが当たったんだよね。初めてじゃなかったか?バンデルを除けば。なんか、すごく嬉しかったなぁ。って、もはや完全に目標を見失ってます。

闇生物デリンガー

バタンザからの闇生物は、みんな手に武器(専門用語で「手持ち」という)を持ってることに気付いて欲しい。これは多分、アクション面のテコ入れとしてのオファーだと思う。確かに番組見てて、シャイニングブレードを欲しがる子供はいないだろーなぁとか思ってたし。
こーゆーのは野口竜センセが得意としてた棒モノが基本なわけだけど、みんなそれだとつまんないんで、これは武器を電話のヌンチャクにしようという発想から生まれたデザイン。当然、モチーフは電話だ。
隠しモチーフをツタデンマとかにしてしまうと元も子もないんで、カエルの要素を入れた所でガマ獣人にしようと思ったんだが、結局、宇宙獣士デリカルになってる。

闇生物ゲトラー

これは同時に作業していたデリンガーのシルエットから生まれた派生デザイン。だから、比べると輪郭がほとんど同じなのに気付くはず。
こういう時は、前者に対して正反対のアプローチをしていけばOK。例えば、デリンガーの小さい頭に対して、顔を大きくし、表情を付けたり、突起を付けて表面に変化を入れたり、色分けをグラデーションにしたりする等など。このノウハウが10年やってきた強みだ。自慢。
隠しモチーフを同じにするわけにいかないんで、膨らんでるからハリフグアパッチにした。ただ、左肩に入れた穴を右にも入れて対称にしたんで判りづらいか?まぁいいか。
ところが、ノウハウに頼ってると大抵肝心なことを忘れることがある。シャンゼはデブ怪人禁止ということだ。実際の造形はちょっと細身にアレンジされてたような気がする。

闇生物ボチャッカ

確かかなり大急ぎで起こさなければならなかったデザイン。ちょうどガメラ2を観てしまってたので、思わずラフがレギオンになる。いかん。
焦っていると、視点が近くなるのか、モチーフもライター(しかも百円ライターだ)にしてしまう。これまたいかん。
でも、なんとなくレギオンみたいな鋭角的な顔が炎に見えて来たので、隠しモチーフを探すために「仮面ライダー大図典」を開き、ようやくラフに似ているイソギンジャガーを見つけて、仕上げた。
なんだか作業が本末転倒しちゃってるが、今デザインを見てみると、やっぱしちょっとヘンだ。反省。
周りに「今度、速水が変身するんだ」と言ってたら、オンエアが終わった後、「あれがそう?」と質問が相次ぐ。違うって。
同様に、「ボチャッカという名前は、爆闘士ゴチャックからとっただろ?」の質問も相次ぐが、それは正解。


vol.6 紅の理由篇・総括
なんか赤いやつ多いぞ。たまってたんか?


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