メディコムのMAFEX、R2-D2。抱き合わせで付いてくるC-3POには期待してないから別にいいけど、開封して取り出した瞬間に四肢がバラバラになるほど関節が緩いのは、さすがにどうかと思った。メッキのせいで渋みの調整を見誤ってるのかも。造形や仕上げは決して悪くないし、このサイズで腕のアクチュエータ再現してるとことか好感持てるんだが。
さて肝心のR2-D2はそういう汎用関節問題とかとは無縁なだけに極めて良好。ノンスケールながら、ほぼほぼ1/12サイズということで同じくらいのやつと並べてみた。
カメラアイ周辺は若干好みが分かれそうだけど、かわいくて好きなアレンジ。プッシュスイッチを用いた中央脚の出し入れも気持ちいいし、何よりこの大きさで足裏のローラーが全部可動してコロ走行できるのが得点高い。汚しやスミ入れも上品で、総じて意外なほど堅実で丁寧な作り。RAH版を作った経験が生かされてるのかな。
ただ、本体の青塗装がやけに明るくて新3部作っぽい雰囲気なのに、本体はEP4仕様でレイアのホログラフ立像が付いてる上に、更にEP6でしか使われない給仕セットまで付属と、とりあえず色んな人の持つ「R2-D2」のイメージを再現しようとしたサービス精神なのか、単にサイドショウの1/6に倣っただけなのか、狙いどころがよく分からない仕様のために割とフワフワした印象もある。まぁメディコムは大体そうか。つーかこの給仕セットって誰が喜ぶオマケなんだろう。
ちなみに「本体はEP4仕様」と書いたので説明しておくと、R2-D2の腕というか脚の軸の両サイドにあるメカディテールのうち、上下に二つ並んだボタン状のもの(設定的には潤滑剤調整器)が身体の前側に付いてるのが顕著なEP4仕様。それ以外はEP5以降、新3部作まで含めた長い間、このディテールは背面側に配置、つまり反対のシャフト状ディテールと入れ替わっていて、実際劇中ではそっちのがほぼスタンダードと言ってもいいのだが、近作のREBELSやEP4をリスペクトしたEP7では再びボタンが前のEP4準拠になっている。
ただしEP4の中でも有名なところでは「オウエンおじさんの家にR2-D2が来たシーン」、要するに初めてレイアのホログラフが部分再生されるシーンのR2-D2はなぜかボタンが背面側にある。だから今回のMAFEXに関して言えば、用意されたオプション的にはEP4準拠「でない」方が正しかったといえる。
他にも細かいところでは「タンティブⅣの脱出ポッドに乗り込むカット」や「ヤヴィン基地のコンピュータにデス・スターのデータを転送するカット」という、いかにもセカンドユニットが撮ったようなインサートでも入れ替わってるのが確認できる。
ついでに言うと、それらはすべてケニー・ベイカーが入る「着ぐるみR2-D2」を用いたカットなのだが、
この有名なスチルでは、3本脚なのになぜかボタンが背面側にある。この時の胴体に青塗装のないR2-D2はR5-D4に改装された個体が元に戻される直前の状態とされているが、実際の劇中ではR5-D4に限らず他のドロイド(特別編で足されたもの以外)もすべてボタンは前だから、改装云々の話自体もちょっとマユツバだ。サイドショウの1/6・R5-D4では、ありえないことにわざわざリデコ元のR2-D2から脚を入れ替えて劇中と違う状態にしてるけど。
そんなわけで、よっぽどのことがない限りオレはそこ気にしないことにしてる。つーかたぶん誰もそんなの気にしてない。