かたちありしもの

前回入浴剤の粉を片付けながら、ふとこれのことを思い出しました。ハズブロが1977〜78年に展開したGI-JOEの縮小リニューアル版『Super Joe』の敵キャラクターフィギュア「LUMINOS」。8インチの少年サイボーグサイズで透明ボディの内側に顔面やメカモールドが彫り込まれていて、しかもそれがライトアップされて浮かび上がるというかなりイカしたオモチャなんですが、よく見るとお分かりになる通り、未開封のブリスターパッケージの中で身体がバラバラになっております。

元々このフィギュアは関節と拳部分に用いられた軟質パーツ(というかゴムみたいなの)が劣化して崩壊することが少なくとも90年代には発覚してまして、そんな中でパッケージにはやや難があるものの本体は奇跡的に無傷で残ってた個体というのを、たぶん2000年前後ぐらいの時期に割といい値段で購入したわけなんですが、ある時ふと気付いてみたら、それまであったはずの関節パーツがすっかり消失してバラバラになってしまっていたのでした。消えたと言っても蒸発するわけじゃなく、細かい粒子状にまで分解されてブリスター内部に散乱してたんですけどね。おまけに台紙の傷んだ隙間からその粉が漏れ出してて、なんじゃこれはと背筋が凍りましたよ、ええ。
おそらく当時のまま現存してるものはないんじゃないかと思われますが、それだけにリペアに関する情報も充実していて、関節パーツの3Dデータも有志によって公開されてたりするので、いつかヒマになったら修理しようと思ってます。

それにしてもこういうのを目の当たりにすると、諸行無常を感じざるを得ませんなー。というかなんでキレイな状態のときに写真撮っておかなんだか愚か者めと後悔することしきりでございます。