かけがえはある

不要なオモチャを少しずつ処分している。いじくり倒したものならともかく、たとえ不要になったものとはいえ、組み立てていないプラモデルとかを捨てるのには、かなりの罪悪感がある。
先日、セガレのおもちゃも整理する機会があったので、興味を示さなくなったものを片っ端から処分したのだが、後から「やっぱりあれは捨てなければ良かった」となって困らないように、簡単に入手できないようなものだけは別にして、しばらく置いておくことにした。そんな目利き、普段は役に立ちませんが。

自分が小学校の高学年の頃、大事にしていたオモチャを祖母に間違って捨てられて、ひどく落ち込んだ…というか荒れたことがある。怒りにまかせて、まる1日学校にも行かず、部屋の壁を穴が空くほど殴り続けたくらいスネた。なにしろそれは自分が転校した時に友達に貰ったかけがえのないものだったし、それを除いても同じものはどこにも売っていなかったからなのだ。


まぁずいぶん後になって、実は同じものが手に入ったりもするんですけどもね。しかも色違いでいくつも。天国のばあちゃん、あの時はごめんなぁ。

これらはeBayで、つまり海外から購入した、いわゆるガチャガチャの景品だ。香港製の駄玩具で、おそらく日本でもガチャガチャが10円とか20円の頃に売られていたのだと思う。これをeBayで最初に発見した時は、目を疑うほどの驚きと喜びのあまりに小躍りしたほどだ。
ちなみに「思い出を取り戻せるなら」と入札額には糸目を付けなかったのだが、最終的に50ドルぐらいまで上がってビビった。これがまた、かなりディープなマニアがいる、その道では有名なオモチャだったからである。最近では割と落ち着いたというか、もう欲しい人に行き渡ったのかと思うほど沈静化しているものの、それでも良い状態のやつは競り負けることが多い。


そんなわけで、当時持っていたのと同じ蛍光イエローのフードのものは、大事にケースに入れてしまってある。一緒に火葬してもらうつもりだ。